ヨガに首ったけ

ヨガに首ったけ

新米ヨガインストラクターの騒動記

誰に贈りたいヨガなのか

ビジネスプランを立てる上で考えなければならないのは対象である。誰に教えたいのか?

俗にターゲットと言われるが私はその言葉はあまり好きではない。

ターゲット=的である。

ビジネスライクな言葉であり、ヨガを学ぶ人は的ではないので対象としておく。

それを決める前に考えるのは、自分がなぜヨガを始めたのか?なぜ続けられているのか?だ。自分のストーリーをまとめていくと対象人物が自然と設定されていく。

 

私の場合、母が5年前に脳梗塞を患ってから左半身麻痺になり、いまは車椅子生活を送っているため介護をしている。母はある日を境に、健常者から身体障害者になったのだ。まだ70代後半の元気に活動できるラストステージであったのに、このような事態になり本人は当然ショックである。

発作を起こして発見されたのは27時間後。当時は一人暮らしだったので、近所の友人により発見され一命を取り留めた。

しかし、母はこの世に残ってしまったことを後悔し、「何故死ななかったのか?なぜ死なせてくれなかったのか?」と泣き崩れる毎日だった。

 

自由な人であったので余計そう感じるのだろう。

ベッドから起き上がること、トイレや着替えをするにも全て思い通りにならず、人の手助けが必要な状態。

 

私も健常だった母とは全く違う姿を見せられてショック状態。でもそれを本人の前では言えないし仕草にも出せない。死に向かって歩いている人の姿を見続けるのは辛いことである。泣いてる母を慰め、勇気づける私も介護から1年過ぎようとするころには、我慢の限界がきていた。

 

なんとかこの悶々とした気分を忘れたい。

それには体を動かすのが一番!と単純に思った。

 

週一回のヨガのつもりだったが、毎朝5時からやっているスタジオを見つけたので週6回通うことにした。

 

気分転換のつもりで始めたが、早朝から体を動かす=自分と対峙する時間 になっていることに気づく。また、その日の体調も把握できるセルフドクターのような時間にもなっている。

ヨガマットに立ち、日常生活から離れた非日常をマット内で送ることで、気持ちのオンオフができる。加えて、体が柔らかくなり、食生活にも変化が。アルコールが大好きでほぼ毎日のように飲んでいたが、今は皆無に近い状態になっている。私をよく知る人はアルコールを絶った私に驚愕する(笑)

 

ヨガを終えた後の爽快感、達成感、充実感がたまらなく、そして熱いシャワーを浴びることで、よりそれが増していく。

1日のスタートが好調だと、心が快調になる。

そんな素晴らしさを伝えたいと思った。

 

自分の年が40代であるし、その世代の気持ちに寄り添えるヨガが伝えられると思い始めた。

40代の女性は、子育てや仕事(働き盛り)、私のように介護をする世代が圧倒的に多い。そして、更年期障害、閉経と自身の身体が変調する時期に重なる。

そんな女性たちは毎日ヘトヘトである。 目の前のことをこなすだけで精一杯。家族や仕事のために、自分の時間を注ぎ、でも自分のための時間を注げない人が多い。

 

そんな人たちに、一週間のうち1時間でも時間をこじ開けてもらって、自分を見つめる時間としてヨガを活用してほしい

自分の心身を研磨して輝かせることで、他の人にもそれを分け与えられるのだから。

 

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