アイコンを求めて
人とは欲が出る動物だ。
オンラインでヨガを教えよう。
名前が欲しい。
ロゴが欲しい。
アイコンが欲しい。
などなど
対面式のヨガを教えてと、チラホラ話が舞い込んでくる。
私は全く宣伝をしていないのだが、口コミとはすごいことだ!大変ありがたい。
母の部屋をヨガ部屋に改装しているのだが、どうもシンプルと言うか質素と言うか飾り気がない。
ヨガスタジオといえば、
- フローリング
- 壁紙は白
- 窓が大きい
- カーテンは優しい麻の生地
- 柔らかい光が差し込んでくる
- 植物を飾っていたりする
というイメージがある
私のヨガ部屋は和室8畳で、スタジオと名乗るには、照れくさい。
- 畳
- 障子戸が大きい
- 壁紙は淡い緑色。竹林を想像させる色。
- 茶室のような雰囲気
- 床の間
「ヨガと和室、床の間ね…」
「淡い緑色の壁紙か…」
どうもネガティブな言葉しか出てこない。
ネットでいろんなスタジオをググってみると、なんと和室ヨガがあるではないか!
「障子から入る光が優しくて、これもまたいいなー」
「畳はもうひとつのマットと考えれば別にいいか」
なんて視点が変わる。私は超単純である。私ができる私らしいヨガスタジオにしていこう。
だが、床の間にお花や掛け軸を装飾していないのは、シンプルだが寂しい。
これもまた寺の住職に相談してみた。
「ふじちゃん、高級料亭に行くと床の間には石が飾られているんだ。庄内の川に入って石拾ってこい。」
私は蓮の花とともに大仏を飾ろうかなと思っていたので、思いもよらない発想だった。この住職はいつも期待を裏切ってくれる。
「石ねー…。(やる気のない口調)」
そういえば、京都に行くと必ず立ち寄るところがある。それは龍安寺の石庭。
京都にはこれまで3度訪れているが、必ず訪れている。
http://www.ryoanji.jp/smph/index.html
75坪に15の大小の石が設置され、白石がその間に散りばめられている。白石が並みのような文様で作庭されている。
白石が海で大小の石は岩々
白石が雲で大小の石は山々
いろんな連想させてくれる落ち着いた空間だ。
夏の暑い時に訪れた時、2時間ぼーっと何もせず石庭を見続けていた。私のような観光客は日本人のみならず外国人も多くいたが、みな同じだった。
いろんな人がこの石庭を目指して対面し、心が浄化されている。今思えば、対面していたのは石庭ではなくて、自分自身だったのかもしれない。
私のヨガ(石)を目指して学んでくれる人たちが、自分と対面し、自分を見つめて心身共に浄化される。
そのようなイメージが湧いてきた。
私がこれから探す石はそのアイコンとなるものだ。