食事制限 その3
「そんなに”フリー”があって、ヨガを毎朝やるなんて、かなりストイックですね!」
毎晩のように遅くまで飲み屋をハシゴして、お酒を飲んではしゃいでいた私を知る人は、異口同音に言う。
だって、いつまでも健康でいたいじゃん。
「食事制限その1」でも記したように、私はぽっくりとあの世にいきたい。それまでは毎日快適に楽しく過ごしたい。ただそれだけ。
それをするにはアレルギー元になっている食品の摂取はなるべく控えたい。
私がフードアレルギー検査をして驚いたのは、アレルギーには2種類あったこと。
一つは、即時型アレルギー。
もう一つは、潜在型アレルギー。
即時型アレルギーは、原因となる食べ物を食べたり触ったりすると、すぐに症状が出る。
くしゃみ、かゆみ、湿疹、喉の腫れなどなど。
目に見える症状があるので自覚しやすいし、対応ができる。
一方、潜在型アレルギーは、反応が出るのが遅いタイプのアレルギー。
原因となる食べ物を食べても、早くて数時間後、遅いと数日後に反応または症状が出る。
「なんとなく調子が悪い、なんとなく疲れが取れない、なんとなく気分が晴れない、お腹が張る」
こんなことを感じても日常生活は送れてしまうのでなんら対応をしない。
その間にじわじわと体中で炎症が進行していき、食べ続けることで体中の細胞が慢性炎症を起こして、細胞の老化につながっていく。
私が挙げた「フリー」食品全てが、これに該当するモノばかりだった。知らないで食べ続けていたのかー。医師から告げられた私はその言葉を信じられなくて、こう続けた。
私:「先生、うちにはホームベーカリーがあって、毎朝パン作ってる位にパンが好きなんですよ。体がパンを干していると思うんですよね。」
先生:「小麦は中毒性があるんですよ。」
私:「えっ?!全粒粉もですか?」
先生:「そうです」
私:「.......」
小麦に関する本を読みあさると、小麦の中毒性はかなり強いことがわかる。納得。
確かにパンを食べると30分後にはお腹がはってしまう。気分が晴れない時が多くあった。
また、チーズが大好きなはずなのに、食べることに気が進まない時があった。体がチーズを拒否していたのかもしれない。
「You are what you eat. (あなたは、あなたが食べたもの) 」
大学で栄養学を学んでいた時に教授から言われた言葉だった。それを思い出した。
即時型アレルギーを理解している人は多いが、潜在型アレルギーはあまり知られていない。
そのため自覚なしに食べ続けてる人が多いのではないかと思う。
検査をしないまでも、なんとなーく食べたくない食品や食べるとなんとなーく調子が悪い食品は、避けた方が賢明なのかもしれない。体に耳を傾けると見えてくるものがあるかもしれない。
いろんな「フリー」が重なった今、私の食生活や行動は様変わりした。
パンやパスタに慣れ親しんでいたので、代用品として
- 小麦粉→米粉
- パスタ→米粉のパスタ
- 全粒粉のパン→オートミール、ライ麦。この2種類はこれまでほとんど摂取していなかったのでアレルギー反応はほぼなかった
- ホワイトソース→米粉+豆乳。コクが出て、かなりいける。
また行動はこのように変化した。
- 外食→和食店や居酒屋に。和食は栄養バランスが良くて小麦粉を利用しているメニューが比較的少ない
- 出張時の食事→家から1~2日分のお弁当を持参
- デザート→りんごやバナナなど日持ちが良く、移動に耐えられるもの
- 宿泊先のホテル→スーパーが近くにあるホテルを選ぶ。朝食はブッフェスタイルでバラエティーに提供しているホテルを選ぶ。
これはほんの一部であるが、食事制限で生活が一変するのは冒険的でなかなか面白いですよ 。